2008年12月31日水曜日

行きかう年もまた… 旅人たち


2008年も、もう少しで終わる。
みなさんにとっては、どんな年だっただろうか。

自分はと言うと。
記事や撮り貯めた写真を見ていると、色んなことを思い出すが…。
印象的だったのは、大津市長選挙での出口調査のアルバイトだったろうか。
そして、瀬田エクスプレスライターとしてやりきったと思うのは、やはり徒歩での琵琶湖一周だ。


行きかう年もまた

月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。

手元の角川ソフィア文庫『新版 おくのほそ道』冒頭を眺める。
解説を読んでみると、なかなか考えさせられる。

人生をのせる天地は常に流転していて、それそのものが旅人といえる。
だから、旅というのは宇宙の根本原理だ。
その旅の中に死ぬことは、純粋な生き方なのだ、と。

ちょっと寂しい、学生の一人暮らし。
通う学生や関係者も、交通機関で素通りしてしまいがちな滋賀。
そんな様子を見て、
「学生もある意味、4年間いる息の長い旅人なのかもしれないなあ」
と、ちょっと悲観的になることもある。
そんなときは、この「旅人」であることが「疎外」と思えるが。

宇宙が旅人ならば、まあ、しょうがないか。
それもまた自然なことなのかなあ、などと思えてくる。

そんな懐が広い芭蕉は、旅に生きる「自己の人生を、かつ嘆じ、かつ興ずる」と解説。
自嘲気味でありながら、どこか柔らかい表情が思い浮かぶのは、自分だけではあるまい。


大津市の市民憲章にもこんな一文がある。

1.あたたかい気持ちで旅の人をむかえましょう。


来年という旅人は、どんな人だろうか。

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