2008年4月27日日曜日

成安造形大学「文字・摸似・言の葉」

美大とクローバー。

成安造形大学で行われていた展示会「文字・摸似・言の葉」に行ってみた。
撮影は許可されたものの「使わないでね」と言われた。
文章で印象に残った作品を紹介しよう。

文承根 『活字球』 1973年頃
鉛の活字(文字のハンコ)を、文字の面を外側に向けて球状に固めてある。
転がすと文字が表れるようになっているようだ。
毎日.jpの記事にも載っていて、今回はこれにひかれて行った。
触れることはできなかったが、文字の質量が伝わってきた。


遠藤さくら 『だから彼女は騙された』 2008年
いわゆる、書。毛筆の。
だが、ただのそれではない。
半紙の下にある下敷きの布には、ハイビスカス、星、ハート、リボンなどのド派手な柄。
スズリと筆には、携帯などに女の子がよくやっているキラキラのデコレーションが。
ファー付きでセレブなものから、フリルのついたゴスロリ系まで…。
そして、極めつけは書かれた文字。

イーツ

ケータイ小説」

デコまくって モテになる」

「マジヤバい~」

個性的

ハケンいい男GET

以上の文字に、さらにラメが入っている。
これは、写真でお見せしたかった。


池上奈美 『ばしょう X ギャル』 2007年
室内の蛍光灯に、もれなく芭蕉の句がある。
普通のものと、ギャル文字での表記が並んでいる。

行く春を 近江の人と 惜しみける
ゅ < レよ ゑ を  ぉ ぅ ゐ @ ひ ー⊂ ー⊂   ぉ ι ゐ レナ ゑ

こんな具合である。
よ、読めない…。


なかなか愉快な展示だった。
普段、美大との関わりもあまりないので、新鮮味もある。
欲を言えば、教授や学生からの解説も欲しかった。

どこの大学も基本的に開かれている。
面白そうな催しものがあれば、遊びに行ってみるのも面白いかもしれない。

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