2009年10月14日水曜日
竜王戦直前!2 解説、藤井九段にインタビュー
読売新聞のWEBサイトで無料中継される今回の竜王戦。解説を担当されるのは藤井猛九段である。竜王戦では11年前にタイトルを谷川浩二九段から奪い、翌々年は羽生善治名人からの挑戦を退けるなど活躍。革命的な戦術「藤井システム」を編み出したことでも知られる。序盤から積極的にリードを狙う棋風で、現代将棋の発展に最も貢献した人物といっても過言ではない。
shu-ji「藤井先生、滋賀県は初めてですか?」
藤井「そうですね。今までは通過するだけでした。比叡山ももちろん初めてです。」
shu-ji「早速なんですが、7番勝負、具体的にどのような戦型になりそうでしょうか。」
藤井「うーん、これは難しい。後手を持ったほうが、矢倉を受けるかどうかですよね。」
shu-ji「挑戦者決定戦第二局では森内九段が四間飛車を用いて、深浦王位を圧倒しましたが、7番勝負で四間飛車を使うということはありえるでしょうか?」
藤井「ないです。断言します。あの作戦は完全に意表をついたから上手く行ったんですよ。深浦さんがアレ?っと戸惑っているうちに勝ってしまった。でもプロの将棋はすぐに研究されてしまう。渡辺竜王も当然あの将棋は研究してるから、ダメです。どんな変化球も、投げるとわかってれば打たれますよ。森内さんは3年くらい四間飛車をやらないでしょう。」
shu-ji「藤井先生は、最近矢倉を指しておられますが、これにはどのような理由があるのですか?」
藤井「プロの将棋は勝たないといけないのでねぇ。四間飛車は研究が進みすぎて今は勝ちにくい。矢倉を指すのは、やっぱり本格的な将棋を指さないとダメになるから。角交換振り飛車とか、変化球も勝つためには投げるけど、そればっかり投げていたら肩が壊れてしまいます。やはり、矢倉や四間飛車のような将棋を指さないと、B1やA級では通用しないんですよ。」
shu-ji「僕も角交換振り飛車穴熊を指してみたのですが、勝てるのは勝てるけど、あんまり楽しくないというか・・・。」
藤井「普通の四間飛車のほうがずっと面白いですよね。でもプロは勝たないといけないので。そこが苦しいんですよ。藤井システムが成功したのは、当時は誰も打てないストレートだったからなんです。目が慣れてきて打たれるようになった。これからは矢倉で頑張ります。」
shu-ji「矢倉で新型藤井システムですか。」
藤井「それは考えていませんけど(笑)でも僕が四間飛車を指さないから、四間飛車をやめちゃうファンの人もいるんですよね。それが悲しいです。」
shu-ji「藤井先生が再び四間飛車を指すまで、僕は四間飛車で頑張りたいと思います。」
藤井「(苦笑)アマチュアの方なら、四間飛車は十分に使える作戦だと思いますよ。」
shu-ji「最後に七番勝負の星取はどうなると予想されますか?」
藤井「先日の読売新聞紙上で、もう予想したのですが、4-3で森内九段だと思います。ただ、以前木村八段が挑戦したときも同様に予想して、結果は4-0で渡辺竜王だったんですよね(苦笑)森内九段にとっては、私の予想が一番の敵になるかも知れません(笑)」
読めば理解いただけると思うが、実は僕は藤井九段の大ファンなのである。インタビューの前に、藤井先生が竜王を羽生名人から防衛したシリーズの話など、貴重な話を聞くことが出来た。
藤井先生、本当にありがとうございました。
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