2008年5月10日土曜日
酒とマキノと男と女
大学公式グッズ酒、純米吟醸「龍」
写真右上、滋賀県マキノ町にある吉田酒造。
以前、紹介したうちの大学公式グッズ純米吟醸「龍」を醸造しているのもここだ。
今回、琵琶湖一周をした際、久しぶりに立ち寄ってみた。
以前行ったのは3年前の秋だったろうか。
ゼミの課題で酒造と交通から滋賀を見てみようと、友人と一緒に。
そのときは「龍」を3本ほどもらった。
バイト仲間やサークルでみんなと飲んだところ評判が良かったので、今回も、「龍」をもらって帰ろうと思った。
のだが、なんと、受注生産!
前回は運良く在庫にありつけただけだったようだ。ショック!
必然の出会い?「ヨキトギ」
このまま帰るのもしゃくだ。
何か他にないだろうか。
すると、店にいたメガネのお姉さんが、上の写真のものをすすめてくれた。
しゃれた和紙のラベルには「竹生嶋 ヨキトギ」とある。
「竹生嶋」はこの会社のブランド名。
琵琶湖北部に浮かぶ島で弁財天がまつられている。
「ヨキトギ」は、斧研(よきとぎ)と書く。
マキノに斧研川という川があり、この一帯は米のよく取れる場所。
材料米「吟吹雪」がここで栽培されていることから、この名前を冠するということだ。
「今年の新酒で4月にできたばかり。今人気なんですよ~。ちょっと炭酸っぽいの。ほら、この澱(もろみ)がね…」
炭酸…?日本酒に!?
これは気になる。気にならざるを得ない。ぜひ飲んでみたい。
というわけで、ヨキトギ2本ともう1本熱燗用に別の種類を頂戴し、瀬田に持ち帰った。
鯖街道の道の駅「くつき新本陣」で手に入れた鯖寿司と一緒に、早速友人Sちゃんと晩酌である。
美味しい!
口に含んだ瞬間、舌に感じる本当にかすかな炭酸。
同時に芳醇な香りが広がって、続いてキリッとくる。
のどをするっと流れ込んでいき、嫌な感じも残らない。
「これ、なんて言うか、フルーティー?飲みやすくて美味しいよ」
と、日本酒が苦手な友人Sちゃんも喜んでいた。
そして、一緒に食べた鯖寿司のこれまた美味しいこと。
米と魚にはやはり日本酒だ。
大満足した二人は、そのまま朝まで眠りこけてしまった。
起きたときもスッキリ。変な酔いも残っていない。
実は今も、このヨキトギをちびちびやりながら書いている。
うーん、しあわせ。
交通の要所だったマキノ
マキノは昔、日本海や北陸からの物資を京都、奈良へ運ぶ湖上運輸ための港町だった。
年貢米、魚介類、材木…。
風さえ良ければ、半日で琵琶湖を縦断できたという。
昭和初期までこの湖上交通は残っていた。
また、マキノは同時に陸上交通の要所でもあった。
大化の改新のころから奈良、平安にかけて、マキノ町町域に「鞆結駅(ともゆいのえき)」と呼ばれるものがあった。
駅というのは駅伝制を維持するための、天下の公道の拠点として作られた施設で、官用で通行する当時の公務員などに対して、馬や食料、宿泊などを提供するもの。
湖西にある駅ではこの「鞆結駅(ともゆいのえき)」の規模が一番大きかったようだ。
「人が集まるところには、神社仏閣、醸造所(酒、醤油、味噌)、遊郭がある」
と、以前来たとき、吉田酒造店内にいた男性が話してくれた。
あとで調べてみたところ、1254年に書かれた『古今著聞集』には、海津に遊女屋があったことが記述されているのがわかった。
今のマキノからは想像しにくいが、相当賑わっていたようだ。
夏とスキーシーズンに人が多いというマキノ。
現在、観光地として活路を見出そうとしている。
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